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栄養ケアマネジメントで支える“その人らしい食事”

特別養護老人ホームで栄養士として働いている私が、日々の業務の中心に置いているのが 栄養ケアマネジメント です。入所者様にとって食事は、健康を維持するための栄養補給であると同時に、生活の楽しみでもあります。

だからこそ、「ただ食事を提供する」だけではなく、一人ひとりに合った“食べる支援” が欠かせません。

栄養ケアマネジメントとは、個々の健康状態や身体状況、生活背景を踏まえ、「その人にとって最適な栄養管理」を計画し、実施し、評価する一連のプロセス のことです。

低栄養を防ぎ、QOL(生活の質)の向上や健康改善を目的としています。

高齢者は、加齢や疾患、体調によって食べる力が変化しやすく、また認知症等の進行により、食べることへの認識が薄れたり、食べ方を忘れたり、口腔機能の低下で安全に食べることが難しくなることもあります。その変化を見逃さず、食事を安全に、そしてできるだけ楽しく続けられるように支えるのが栄養士の役割です。

栄養ケアマネジメントの流れ

以下の5つのステップを繰り返しながら、入所者様の食事を支えています。

1. 情報収集

体重・血液データ・嚥下状態・食事量・嗜好などを把握し、看護・介護など他職種からの情報も集めます。「どんな食事が好きだったか」「どんな環境なら食べやすいか」など、生活歴も大切な情報です。

2. 栄養アセスメント

嚥下機能、必要栄養量、食事水分摂取状況、体重、低栄養リスクの有無 などを評価し、課題を明確にします。

3. 栄養ケア計画の作成

食形態や個別対応(嗜好・アレルギー)を設定し、「食事摂取量の維持」「自力摂取の維持」「体重や栄養状態の改善」など、目標を立てます。

※ショートステイご利用の方については、栄養ケア計画書の作成はありませんが課題についての検討、実施、評価は同様に行っています。

4. 実施

厨房スタッフと連携しながら食事を提供し、食事観察(ミールラウンド)を行います。

実際のお食事の様子を観察しながら、必要に応じて食形態の変更、食事環境の調整、提供方法の見直し等をタイムリーに検討していきます。入所者様やご家族様からの意向、他職種からの情報なども参考にしながら、その方によってより良い提供内容を検討していきます。

5. モニタリング・評価

食事水分摂取量・体重・血液検査データ・などを確認し、計画が適切かどうかを評価します。他職種とも共有、意見交換し、必要に応じて計画を見直します。

「最近食べる量が減っている」「むせが増えている」「食事に集中できなくなってきた」など、現場での気づきはとても大切な情報源です。こうした変化を見つけるためには、看護・介護など他職種との連携が欠かせません。食環境だけでなく、生活歴や嗜好などがヒントになり摂取状況が改善するケースも多くあります。

栄養ケアマネジメントは、入所者一人ひとりの食事、そしてQOLを支えるための大切なプロセスです。これからも他職種と協力しながら、安全で、楽しく、そしてその人らしい食事を提供できるよう努めていきたいと思います。

栄養管理・食事サービス部 管理栄養士 清﨑

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