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褥瘡をつくらない取り組みについて

褥瘡(じょくそう)は「床ずれ」とも呼ばれ、長時間同じ姿勢でいることで骨と皮膚の間の軟部組織が持続的に圧迫されることで血流が阻害され、組織が損傷(そんしょう)したり、さらに進行して組織が壊死してしまう状態を言います。

アイユウの苑しおはまでは開設以来「褥瘡対策委員会」を設置し、褥瘡予防、早期発見、早期治癒に取り組んでいます。委員会は2ケ月に1回開催しています。参加メンバーは看護職員、介護職員、生活相談員、管理栄養士より構成されます。

当施設では褥瘡評価として「OHスケール」を使用しています。OHスケールは高齢者の褥瘡発生リスクを簡単に評価するためのツールです。

以下4つの項目をチェックして点数化し、合計点で発症リスクの程度を判断します。

1. 自力体位変換能力
2. 病的骨突出(特に仙骨部など骨が突出している程度を評価)
3. 浮腫の有無
4. 関節拘縮の有無

各項目を点数化、合計0〜10点で評価。点数が高いほど褥瘡発症リスクが高くなります。

0〜2点⇒低リスク

3〜5点⇒中等度リスク

6点以上⇒高リスク

褥瘡は「栄養」「除圧」「スキンケア」の3本柱のケアが基本となります。

OHスケールの評価と併せて栄養状態(アルブミン値)、体格指数(BMI)も評価資料に加え、総合的に多職種で褥瘡予備軍について評価、その改善策について意見交換を行っています。例えば栄養状態が低下している場合は食事摂取量や体重減少を確認し、必要に応じて栄養補助食品等を検討します。

OHスケールが高リスクの場合は体位交換の頻度や体圧分散寝具(エアマットレス)の使用を開始します。スキンケアでは清潔保持と保湿で皮膚のバリア機能を維持するため、低刺激の泡洗浄剤や保湿剤の使用を検討します。

褥瘡はひとたび発症してしまうと進行が早く、また治癒までに時間がかかる場合も多々ありますので褥瘡をつくらない、褥瘡発症前の定期的なリスク評価が大切となります。そのためにも日々の皮膚観察が大変重要だといえます。

地域密着型介護老人福祉施設アイユウの苑しおはま  管理栄養士 松宮志真

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